セルウィンコンサルティング

管理会計の基本-役立ち②(コミュニケーションと動機づけ)
2014年12月26日

管理会計のもう一つの役立ちはPDCAを実行する組織構成員にその必要性を伝え、目標を共有し、その目標に向かって活動しようとする動機づけを行うという効能があります。経営管理=PDCAといってもそれを遂行していくのは生身の人間です。従って経営者がいくら高尚な目的や魅力的な企業の将来像を語っても従業員である人が理解し、目標を共有化しそれに向かって精いっぱい努力しなければ成果は付いてきません。管理会計はこうした人々の行動を刺激し、目標達成に向けての動機づけを行うという機能がなければ業績達成は難しく絵にかいたモチになってしまいます。

管理会計の講座を持つと会計数値の計算方法についての講座と理解して受講する生徒が多いのですが、管理会計の本質はいかに組織の人々を動かすか、組織目標に向かって一致団結して行動するかという人的資源の側面が多いことに戸惑う受講生も多くおられます。

では管理会計でどうやって人々を動機づけるのでしょうか。私の経験では人は他人から押し付けられた目標には何の達成意欲ももちませんが、自分から発した目標には責任を持つ、という原則をもとに管理会計の目標管理制度を組み込むことに成功すれば動機づけに成功したと言えると思います。言い換えれば組織目標や事業目標などより高次元の理念・あるべき姿を理解し、それに貢献する自分の役割が明らかになった時点で組織構成員はやりがいを感じその貢献のために自分がなすべきことを語りだすと考えます。

目標管理制度を導入しているがいまひとつうまく機能していない、従業員のやる気が感じられないとお悩みの会社では、高次元の理念・あるべき姿の設定、伝え方、組織構成員一人一人に期待する役割についてうまくコミュニケーションが取れていないかもしれません。こうした点をもう一度見直されてはいかがでしょうか。

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